Znめっきの腐食は局部的に進行します。
図-1 はZnめっきの腐食の進行をモデル的に示したものです。
めっき皮膜の一部に欠陥が出来ると、腐食電流がそこに集中し、局部腐食が急激に進行します。
Zn-Ni合金めっきでは、白錆による防食効果が知られています。Znめっきの白錆は電気伝導性のあるZNOであるのに対し、Zn-Ni合金めっきの白錆は電気絶縁性のZn(OH)となるため腐食の進行が穏やかになります。ジンロイでは、この白錆による防食効果だけではなく、マイクロクラックによる腐食電流の分散効果があります。このマイクロクラックは腐食の進行と共に生じますが、肉眼では全く見えません。
マイクロクラックが生ずると腐食電流は分散されるため、Znめっきのような局部腐食にはなりません。このため、厳しい腐食環境下でも鉄素地がなかなか露出せず、赤錆が発生しにくいのです。
図-2は腐食の進行をモデル的に示したものです。
Zn-Ni合金めっきを施した部品は、他の異種金属部品と接触して用いると異種金属との間に生ずる電位差により腐食の進行が早まることがあります。特に電位差が大きいステンレスの部品や母材と接触させない様、注意が必要です。
また、鉄素地の母材にめっきを施したボルトを取付、離れた位置にステンレスのボルトを使用しても同様の現象が発生します。
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